2008/06/29

親に対する教師の影響力

 昨日は、大学院の同窓会(クラス会)に参加してきました。私はカウンセリング専攻でしたので、同級生には教育関係者が少なくありません。教授を除く集まった9人のうち、学校関係者は6名。私のように非常勤で教えているのとはちがってみな専任で、高校、大学、教育委員会で活躍中。こういう機会でないと、学校の先生の話しは聞けません。学校の現場は本当に大変のようですね。生徒にも親にも振り回されている、といっていいのか。
 生徒を動かすのに、どのようなカレンシーが効くでしょうか?うーん、なんでしょう。将来ある若者が、大人に何を求めるかで考えたらいいいのではないかな。具体的には・・・ビジョン?正しさ?厳しさ?・・・みなさんはどう思われますか?
 一方親はどうでしょうか?まずは、現在のご両親の多くが見ている世界を理解する必要があるでしょう。ひとことで言えば、余裕がない。目の前の、それも人から与えられた課題に一生懸命向かっている。ひとつの課題を達成すると、また次が来る。というより、課題を達成する前に次が来てしまうので、できの悪いまま次に進まなければならない。息つく暇がないばかりでなく、雑になりがちな仕事から達成感などなかなか味わえません。子育ても、そのような与えられた課題のひとつに過ぎないのかなあ。やりとげた感がないと、自信が生まれないのではないでしょうね。自信がない、不安。だから落ち着かない。
 さて、本当に心から自分を理解し、共感し、励ましてくれる人がいたら、落ち着けるかもしれない。親が不安を低減できれば、親と教師の間にもっと協力関係を築けるかもしれない。親にこそカウンセリングが役立つのかもしれない。などと、思いました。とはいえ、そんなことしたら、ただでさえ提出書類が増えて手一杯の教員たちに、なお一層負荷がかかる。これが現実的なのか・・・
 現実的かどうかはともかく、まずは本当の問題をつかまなければいけないなあ、でも簡単じゃないなあ、と思いました。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

親に対する教師の影響力とは少し違うのですが、生徒や子供を動かすのに効果的なカレンシーは何なのか。こういう観点は、いろんなことに対応しなければな
らない忙しい先生や親たちにとって、役立つかも知れませんね。“生徒/子供を動かす”という表現が気になるようでしたら、生徒/子供に“響く”と考えていただい
てもいいですね。いずれにしても、ちょっと違う切り口から生徒さんや子供との関係から考えることになり、忙しいと見落としがちにな点を落とさずに済むかも知れません。特に、自分にとって別次元、または逆にものすごく近い人との関係では、カレンシーのような概念は大切ではないでしょうか。何にでも新しい概念を持ち出すのは良いわけではないですが、新しい言葉で新しい切り口から見ることで自分自身の視点が広がることが多いですから、ぜひ利用していただきたいな、と思います。

naruhide さんのコメント...

 身近な人との関係を、カレンシーの交換で考えてみるというのは面白いかも。「親しき仲にも礼儀あり」とか「親の恩」などといいますからね。恩知らず、礼儀知らずな人は、自然と遠ざけられてしまうよね。
 実の親子で、カレンシーの交換はどのようになされるのでしょうか?一方的だったり、ネガティブなカレンシーを渡していると、親子といえども厳しいだろうと想像できます。
 私の短い教師経験からすると、カレンシーを渡してくれない教師からは、学生は学ばないと思います。いかがでしょうか?