2008/08/20

池田記念館

 富士通沼津工場にある、池田記念館を見学させていただきました。池田敏夫氏はコンピュータの天才。独自の国産コンピュータを開発、市場に出しました。このストーリーはプロジェクトXでも取り上げられたはずです。記念館には当時のFACOMが展示されており、稼働する姿も見られました。かたかたと軽快な音をたて、幾何の計算します。ディスプレイは、昔映画などで見たぴかぴかとランダム(のよう)に点灯します。このコンピュータは日大理工学部に納められ、YS11の設計に使われたそうです。先人の努力に大いに感激しました。
 ところがやがてIBM互換機の時代になります。ここですでに役員であった池田氏自身が、互換機への転換を図ります。この勇気ある決断が、結果的には会社を大きく飛躍させることになります。しかし、部下たちの失望も大きかったはず。もちろん、みずから切りひらいた独自路線に見切りをつけるなど、容易にできることではありません。どのような背景、思いがあったのか、ぜひ知りたいと思います。ジャーナリスト田原総一朗氏の『日本コンピュータの黎明 』に書かれているかな。読んでみることにしよう・・・
 少なくとも、私利私欲ではなくコンピュータと社会の未来を見据えていたに違いありません。

0 件のコメント: