2008/11/09

有頂天ホテルとキャリア

 三谷幸喜氏の作品、映画「the有頂天ホテル」を観ました。あるホテルの大晦日のできごと。わずか数時間の人間模様を描いたものです。この作品にはキャリア自律のプロセスが描かれているようで、おもしろかった。来年はいい年にしよう。登場人物はみんなそう思っています。転職、告白、結婚など、大晦日にリセットしようとする。でもそう簡単ではありませんね。会社を辞めて、夢をあきらめて国に帰ろうと思っていた若者。結局またあきらめずに続けることにする。追い込まれて自殺しようとした代議士。勇気をふるって記政治生命にかける。今の仕事に誇りを見出したあとでは、同じ仕事に就いていてもまったく異なる自分になっているはずです。これこそキャリア自律の体験でしょう。変わったのは周囲ではなく、本人の内面だ。覚悟を決めるんですね。すると、周りも動いてくれたりします。
 そんな体験が数時間にうちに何人にも訪れるのがおもしろい。それを長回しで撮る。さすが三谷作品、とうならざるを得ませんでした。一度授業で使ってみたいけど、ちょっと長すぎますね。

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