2008/12/14

行動力、って?

 若手社員の行動力が不足している、中年もだ、などとよくうかがいます。そこで「モチベーション」をあげようと考えます。お金?昇進?家庭との両立?やりがい・・・モチベーションの源泉はさまざまでしょう。

 ここで、モチベーションとは異なるパラダイムを提示しましょう。それは、感謝の気持ちです!影響力の法則は、レシプロシティがその土台になっています。レシプロシティとは、もらったらお返しする、という社会通念。ああ、もらった、と感じることがポイントです。「手伝ってもらっちゃったな、ありがたい」と感じると、返そうという気になる。その力が相手を動かしている、というわけです。
 すぐれたリーダーは、ありがたいと感じることをしてきたか、いましているか、これからすることを約束しています。オバマ次期大統領は国民の期待を高めていますね。実はまだ何も応えていないはずですが、彼の現実的な対応に期待感が高まっています。(一方、我が国の総理大臣も一生懸命手を打ってきています。国民から見ればあまり実績を感じないのは、まだ始まったばかりだから当然ですね。ただ、オバマ氏との違いは期待でしょう。言動の重みなども関係します)この期待感に対して、何かしてやろうと反応したものが選挙での投票行動だったのではないでしょうか。つまり、期待感をもらった、そこでお返しする、と。

 さて、いいたかったことは、何かをもらってありがたい、という気持ちが、人を動かすということです。それは、特定の誰かにもらったというだけではありません。例えば「ご先祖からもらった命」「会社のおかげで」といった表現があります。大事なことは、もらったと感じていることです。ありがたいなと。そういう思いをしている人は、誰かにお返ししようとする。これも特定の誰かというわけではなく、次世代だったり、社会にだったり。年長者が「感謝の気持ちを持て」という理由はここにあると思います。感謝の気持ちがあれば、お返しという形で行動する理由になる。感謝したことないひとにはどうする?私は親のキャリアの話を聞くのがよいと思います。先生でもいいかもしれません。お世話になったに違いない人の話を伺うことで、自分が人の愛を受けてきたことをしる。その現実と向き合うのです。
 学生には、親にインタビューしてくるように、と課題を課しています。年明けにはレポートがあがってきます。このインタビュー自体の効果を、私はねらっているのです。毎回このレポートはとても楽しみ。大きく変わる学生もいますから。

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