2009/01/13

離党する元大臣

 渡辺前行政改革担当大臣が自民党を離党しました。麻生総理の改革逆行?を厳しく批判していましたね。彼は前職の時かなり難しい各党の改革や公務員制度改革、天下り禁止などに取り組んでいたと記憶しています。それがすべて反故にされた、というところがあったのでしょうか。
 ちょっと違和感を感じるのは、まだ4ヶ月ぐらいなのに、もう麻生さんではダメだと断言していること。それで党内での改革を進めるのではなく、離党してしまうところです。氏の記者会見の様子はニュースで見ました。決意に満ちて、というよりもやむにやまれぬという印象を受けたのは、私だけではないでしょう。
 ここは、レシプロシティで考えてみましょう。まず、彼の努力が無になったのだとすれば、これは大きなマイナスカレンシーです。そのお返しをするのは、理性を超えて自然なことと言えましょう。でも、もっと何かあったんじゃないのかな。これまでの積年の恨みみたいなものが。渡辺氏はお父上も立派な方だったような、すごい栃木弁の記憶のほうが大きいけれど、総裁にはなれなかった。父上が亡くなって、どれほどこの仕事を引き受けたかったか分かりませんが、おそらく担ぎ上げられてしまった。それで時間を掛けて覚悟を決めてきて、いよいよ大仕事をした。霞ヶ関から(たぶん)圧力を受けながらも、大なたを振るったわけです。ひょっとしたら、かなりのリスクもあったでしょう。ところが、現総理ときたら、彼の努力をいっぺんに帳消しにしてしまった。
 以上はすべて推論です。でも、こういう力が働いていたとしたら、あのような辞め方も理解できます。理屈を超えた意思決定には、レシプロシティが無視できないと読んでおります。

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