2009/10/22

大臣の発言

 前原国交相の発言が、その都度注目されていますね。八場ダムの建設中止、羽田の24時間化と内際一体化、北方領土など、相次いだ一方的な発言には,反発が少なくありません。私にも唐突、乱暴、と感じられるものでした。前原氏はもともとやや乱暴な言動をとるところがあります。中国に対する危険発言、靖国神社参拝に対する当時の小泉総理批判。今回は森田千葉県知事の攻撃に一夜で態度を変えたりして、これはご愛敬でしたが。

 さて、このような一方的な発言を、前原氏の性格の問題、と考えることもできるでしょう。でもここは別の見方を。ダム、空港など、多くの人の利害が絡んでいます。関係者はみんな泣いてきた人たち。マイナスのカレンシーをため込んでいます。同時にこれまでの方針のなかで、マイナスを埋め合わせるカレンシーも受け取ってきている。それでようやく帳尻が合おうとしているのに、新大臣がそれをチャラにしようとする。それには大反発です。
 これまで積み重ねたカレンシーの交換が複雑で大きなものですから、これに対する大臣としてはまともにぶつかっても変化を埋めないと感じているはず。大臣からすれば、選挙で(全部ではないものの)約束して、民主党が勝利しているわけですから、大臣側も国民とすでに大きなカレンシーの交換をしている。これは退けない。となると、さらに有権者の支持を得て対抗したいでしょう。そのためにも、単純でわかりやすい表現をしようと。相手が動揺して、弱みを見せれば一気に流れを加速できる。これは小泉元首相がとった方法です。

 こんなことじゃないかな、と想像しているんですが、個人的には毎晩頭上を飛ばれるようになるのは、まいったな。

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