2009/02/27

中途採用のマネジャー

 中と採用されたマネジャーのお話をうかがいました。同業他社から来たとはいえ、扱っている製品とマーケットには詳しくなく、当初部下からは総スカン。そのうえ就任したときは、部下たちは二つの派閥に分断されており、そこに競合会社から落下傘でおりてきた彼は、大変苦労されたそうです。
 このかたの立場を考えてみましょう。部下が動かなければ、ビジネスの目標を達成できません。ところが、部下は派閥抗争に明け暮れている。ビジネスの現場の情報も部下から入ってきます。会社を辞めてきているので、キャリアの危機です。早く結果を出さなければ!そのためにも、部下から認められない状況を早く脱しなければなりません。
 部下はどうみているでしょうか。自分の派閥の勝利にもっとも関心があるかもしれません。競合会社に対する自分たちの優位を証明するために、上司を無能にしたいかもしれません。少なくとも、上司の本気度合いは知りたいでしょう。
 そういう意味で、この方が最初の3ヶ月エネルギッシュに振る舞ったのはよかったのではないでしょうか。結果的には、数ヶ月で人心を掌握されたそうです。新しいキャリアをそんな厳しい状況から始めなければならない人は、転職市場が拡大するにつれて増えていくでしょう。