2010/03/05

沖縄の声が聞こえてこない

 普天間基地の移設問題は、いよいよ大詰めに近づいているようです。この一連のできごとからは、いろいろと学ばせてもらいました。

 1 ステークホルダーの利害が錯綜すると、意思決定は難しくなる。〜今回初めて県外移設(国外)を公約(示唆)して発足した内閣です。言い換えると基地反対派が投票した人たちが支持している内閣ですね。こうなると、簡単には「やはり、計画通りに」と言えないのは無理からぬことです。意思決定は、システムで決まるというのがよくわかります。

 2 意見が割れているときに、黙って様子を見ていても、事態はよくならない。これは、グループプロセスや意思決定の定説だと思うのですが。時間ばかりかけて、諮問機関に一任しているというのは、悪い意思決定の見本のようなものです。そうこういているうちに、沖縄県議会までが満場一致で、つまり自民党も含めて県外移設を決議してしまいました。決定後に、大きな傷を残さなければいいのですが。

 3 沖縄県以外おほとんどの国民は、蚊帳の外におかれており、外にいると思えば冷ややかになる。正直言って、日々の忙しさにかまけて、ほとんど忘れていました。いや、大事なことだとは思っていたんですが、気がついたら「鳩山さんがいい決断をするだろう」「いや無理だろう」と、トップに責任を押しつけて、評論家になっている自分に気づきました。安全保障について考えるいい機会なのに、放置してきてしまった・・・。

 私は、沖縄にアメリカ軍が長々と駐留していることのぜひを、賛成派、反対派の本音を徹底的に聞いてみたいものです。特に反対派の感じている現実は、そこに住んでいなければわからないでしょう。近所だと神奈川の大和あたりでも戦闘機が飛ぶと首をすくめてしまうような音。東名を高速で走っていても、轟音が聞こえることもあります。そういう環境問題だけ考えても大変な負担だと思います。それだけでなく、安全、プライド、雇用など、いろいろな角度から現実をどうとらえておられるのか。双方の意見を徹底的に明るみに出して、みんなで議論に加わって、その上で決めるのであれば、国民の納得度も上がるというものです。投票率も上がるだろうな。でも、沖縄の声はあまり聞こえてきませんね。触れているメディアが悪いのか、自分がよく読んでいないのか・・・。
 今からでも参加して、納得するだけの情報を集めたいと思います。

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