2010/03/16

「民主的」であるのは容易ではないのか

 タイで、現政権支持者と前政権支持者が、また衝突しています。あれは今報道されているだけで、ずっと続いていたんでしょうね。微笑みの国タイは、インドシナの微妙な衝突の歴史をくぐり抜けてきた外交優等生、と思っていましたが、昨年のASEAN首脳会議を中止に追い込むなど、想像以上の過激な反応に、私はいささか戸惑っています。

 まあ、これも都市部と地方の利害の衝突だとか、地方農村部の利益を拡大したタクシンに対する忠誠だとか、麻薬とか、タクシンの事業とか、カレンシーの交換で考えれば当然かなとも思います。彼なりのリーダーシップでしょう。大変な事業家で資産家だそうですから、それなりに難しいところを歩いているのかもしれません。

 こうなると、2大政党の民主的な政治というのは容易ではない、と改めて思います。ひとたび政権を担当し権力を得ると、野党でいるのはがまんならないんでしょうか。今でも覚えているのは、2000年のアメリカ大統領選挙。怪しい結果であったにもかかわらず、アル・ゴアは、早々に敗北を認めました。国を二分して対立することを避けるためだったとか。そして、ゴアの支持者もその結果を甘んじて受けた。これは、成熟なのかルールなのか。いずれにしても感心したし、印象的でした。さすが、民主主義の国。でも世界では、こんな対応は少ないのかもしれません。

 日本の自民党も、利権がなくなるとバラバラですね。あれは、ひょっとしたら解党になるんですか?そうすると、結局2大政党というのは、どうなるの。

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