2010/08/31

行き詰まったプロジェクト

 先日研修でお目にかかったあるプロジェクトリーダーの方のお話しです。

 その案件を進めるには、他部門の協力が必要だそう。今すでにいくつもの案件を抱えており、絶妙な調整なくして結果を出すのは容易ではありません。当然、各方面に協力を求めます。ある部門はマネジャーが協力するよ、といってくれ、やれやれと思っていたのだそうです。

 ところが、部門のトップが突然NGをだしてきた。お話しをうかがったのは「なぜ?」というときでした。

 どうやら、部門を越えた要請は控えるように、という全社のお達しのようなものがあったのだとか(それが本当だとしたら、この会社大丈夫なのかな?社外とのアライアンスで生き残ろうとしているんでしょうね)。全社方針には逆らいにくいものです。しかし、本人に会ってみると、本当は何とかしてやってもいい、という雰囲気らしいのですね。こうやって「お達し」の隙間をくぐって、企業は発展してきたとも言います。プロジェクトXが受けた理由の一つはそこでしょう。

 とはいえ、この部門長、積極的に協力してくれるでもない。さてどうしたものか。たぶん論理的に説明してもだめで、「どうしてもお願いします!」という捨て身の行動が必要ではないでしょうか。もっとも、こうなるまえに予防策をはれるのが望ましいのは間違いありません。ステークホルダーひとりひとりにカレンシーを渡しておけばよかったのに。たとえば、相手の部門が困っていることを聞いておくとか、部門長の考えをうかがっておくとか、顔を出して「こんにちは」でもいいんじゃないかと思います。こういうことが、いざというとき助けになるものです。

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